コールセンターや電話応対現場の失敗要因と改善

コールセンターや電話応対現場の失敗要因と改善について

企業とお客さまとの電話はすべてコールセンターが担う訳ではありません。

たとえコールセンターという規模や組織ではなくても、電話を使っての顧客対応や営業活動をしている企業は数多くあります。

例えば、保険代理店や通信系の販売店/美容系サービス/学習塾や習い事/車検サービス・・・、一歩街に出れば、様々な企業が電話を営業の一貫として捉えて活動しています。

それらの具体的な電話のコミュニケーションとはどういうものでしょうか。

インバウンドであれば、顧客とのやりとりを記録し個別にお声かけやご提案をする。またアウトバウンドでは、顧客データから見込度の高い層をピックアップし、DMを送付し、フォローのお電話をするなどです。

それらの取り組みは顧客獲得、売上アップにはとても有効であるにも関わらず、電話応対の部分でうまくいっていないケースが非常に多いものです。それはなぜでしょうか。 

弊社ではこれまでのコンサルティングを通じて、それらの残念な事例を数多くみてきましたが、それらにはいくつかの共通している原因が存在します。ご紹介しましょう。

<電話業務で失敗につながっている原因>
電話業務の重要性や方針、目標などが明確になっていない
電話業務がいかに重要で、かつ有効な手段なのか。また、取り組みの目的や概要、具体的な目標値などが整理されていないため、業務の理想形が漠然としている。もしくは、これらのことが文書の形になっておらず、社内での認識共有のレベルが浅い。

電話担当者への指示がリストとスクリプト(台本)を渡すだけになっている
実務担当者に電話業務の指示を出す際、取り組みの目的や目標、期待値を伝えていないため、担当者の業務に対する本質的な理解が低い。その為、ただ会社からやらされている感じで電話業務を行ってしまう。

電話担当者のモチベーションが低く、業務が改善されない
そもそも担当者が電話応対そのものに苦手意識がある、セールス系のコミュニケーションを好まない、もしくは自分の本来の仕事だとは思っていないことがあり、業務に消極的、否定的なことも多い。そのため、コールの課題が目の前にあっても改善をされることがない。

実績管理が甘い
活動実績を取るしくみがない、もしくは精度が甘いために、実態の把握が難しい状態。そのため、改善への取り組みがしづらい。

実績管理の指標が適正ではない
コールセンターや電話応対の現場では、「何本、受けたか」「何本かけたか」といった本数のみで管理指導しているため、応対の質よりもたくさんのコールを処理することが優先され、どれだけさばくか、というような応対になっていることが多い。

とくにアウトバウンドでは効率優先で雑にコールをしてしまうと、かえって成果が得られづらくなります。

スクリプトやツール類が整っていない
顔がみえない会話で商品やサービスなどのメリット説明することは難しく、必ずスクリプトや想定問答集などが必要となります。

だが、それらが整備されておらず、担当者はお客さまと話しながらご案内する内容を考えているため、わかりづらい・メリットが感じられない説明となっています。

電話担当者と顧客との両者の通話を聞いていない
録音機能がないという理由で、電話担当者とお客さまが話している通話を確認していない。

また、電話している様子をそばで聞いている分には、さほど課題があるように思えないというケースがあります。

しかし、録音された音声を聞くと、その質の低さに愕然とすることも多いのです。

電話担当者にとって電話応対や知識を学習する機会がない
電話応対の基本は研修などで教育すべきでありますが、とくに学習の機会を設けていないことも多いです。さらに知識面においても、自らの言葉で説明できるレベルまで理解していないこともあります。

電話担当者がほったらかしの状態
電話業務は地味で孤独な業務だが、電話担当者に温かい声かけや承認をしておらず、ほったらかしの状態になっています。当然ながら、モチベーションは低い状態となることでしょう。

関連部門との連携が弱い
DMやチラシ、WEBなどでプロモーションを積極的に展開し、そこにフリーダイヤルを絡めて掲載しているにも関わらず、電話を担当する部門がそれらを把握できていないことも。そのため、せっかくのお客さまの反応をムダにしてしまうケースもよくあります。

よくある残念なケースをいくつか整理してみましたが、いかがでしょうか。

これらの原因が複合的に絡み合い、何から改善をしたらよいのかがわからない。そんな難しい状態となっていることも多いのです。逆に言えば、上記のような弱点を一つひとつしっかりと取り組めば、必ず変化は現れます。

加えて、改善を継続すれば、実績は確実に右肩あがりになることでしょう。

まずはこのような視点で現在の業務を振り返ってみるのはいかがでしょうか。

(豆情報)
電話応対の質は、担当者が話している様子をそばから見るだけでは判断を間違えます。本来であれば、電話担当者と顧客が話している通話を聞く必要がありますが、一般的な企業の場合は、録音機能がないといった理由から聞かれていないことがほとんどです。

しかし、実際は2000円ほどの録音アダプター(参考商品:SONY コンデンサーマイク)とICレコーダーさえ準備をすれば通話録音は可能です。まずは、電話担当者が自らの通話を録音し、その音声を振り返ることからスタートするだけでも多くの気づきがあるでしょう。

参考になりましたか。

コールセンター・チーフコンサルタント 石橋由佳

サービスのご紹介

こコールセンターが抱えるさまざまな課題を解決する、業務改善サービス。企業の現状を把握し、着実で効率のよい改善計画の立案・実施をお手伝いします。

覆面調査により応対品質を把握します。自社のセンター調査だけではなく、同業他社との比較をすることで、業界全体の動向も把握することが可能です。